55周年記念例会 オープニング
55周年記念例会 エンディグ
【目次】
まえがき
(公社)春日井青年会議所は2023年で55周年の節目を迎えます。
春日井青年会議所の運動は、時代や環境が変化を遂げる中で、我々が住まうこの『春日井』という地域に視点を当て、「明 るい豊かな社会の実現」のために日々発信し続ける必要があります。その中で、春日井JCメンバーが実現したい未来に一 丸となり向かうためには、時代に沿ったまちの課題やニーズを捉えた運動を行わなければなりません。
(そのためには、それらをしっかりと踏まえた、5年後・10年後の未来を新たに見据え、実現するための指針を示す必要 があります。
(春日井JCがどのような行動を起こし、どのように発信をするべきかをより明確にして個々の未来をイメージしながらまち の未来について考え、LOMメンバーが同じ想いを持ち行動することで、発信していく運動の効果がより高まり、団体の存 在価値を上げ、春日井のまちに必要とされる魅力的な組織への成長につながっていきます。
(そこで、我々ビジョン協働策定委員会では、今後の10年を見据えた第5次長期ビジョンと5年を見据えた第8次中期ビジョ ンをLOMメンバーや市民の皆様と春日井の『つくりたい未来』を共に考え策定し、『どのように動くべきか』を考える基礎 となる、行動指針を策定致しました。
ビジョン協働策定委員会
委員長 佐々木 公則
~策定までの道筋~
はじめに、ビジョンとは将来のあるべき姿を描いたものであり、目指すべき指標と定義されます。
春日井JCのビジョンを策定するにあたり大事にすることは、共感されるビジョンにすることです。我々の運動発信を有 益にするために、メンバーはもちろんのこと、春日井に住む方、春日井の地で活動されている他団体の方々から共感され るビジョンを策定します。そのために、様々な声を聴き、何が求められているかを調査します。また、移り行く時代の中で、 これからの時代には何が求められるのか社会情勢を研究を行います。
明るい豊かな社会の実現に向けた、誰からも共感される春日井JCのビジョン策定を目指します。
~調査・研究結果からみた課題~
今回の調査・研究を①ひとづくり、②まちづくり、③組織づくりの3つに分けて検証を行った結果、共通テーマそれぞれに 「魅力」が必要だと感じました。魅力あるひと、魅力あるまち、魅力ある組織となることが、これから先変わりゆく時代の 中で求められる未来像です。
未来MAPと未来年表の作成
LOMメンバーのアンケート結果および、対外・他団体 訪問の結果から『つくりたい未来』の姿を想像し、未来M APと未来年表の作成を行いました。それぞれのイメージ が策定したビジョンが実現された未来の姿です。
ビジョンに込めた想い「春日井力」 とは
「春日井力」とは魅力ある人・まち・組織の状態を指します。春日井力を備えることで、ひとやまちに愛着と誇りを持ち、 地域の活性化につながると考えました。そして、今後の日本を取り巻く社会問題や春日井市の地域課題は、個の力では解 決が難しいものです。春日井力を集結し、相乗効果を生み出すことで課題解決へと導く必要があります。
ひとづくり・まちづくり・組織づくりのそれぞれの視点で「春日井力」が溢れたらどうなるかをイメージして春日井JC の運動発信の指針とします。
【ひとづくり】“描く” なりたい自分が描けるひとづくりの推進
ひとづくりにおいて、各アンケート、ヒアリング結果を基に着目した点は自分を表現できる人が魅力的だというところです。 近年の社会情勢をみると、SDGsやグローバル化といった国の垣根を越えて共通課題の認識や他の国の方と共存することが、 今後の情勢として予測されます。
日本人は他人を慮る、思いやりの心があることが世界から称賛されています。その反面、自己表現が苦手という課題もあげ られています。今後の多様性といった様々な人とつながることが求められる情勢においては、人を思いやる心の他に自らが主 体となって自分を発信していく必要があります。以上のことから、春日井JCの今後10年のビジョンとして、なりたい自分 が描けるひとづくりの推進を策定します。
なりたい自分を描くためには、自分だけの考えで確立するのではなく、視野を広げることで様々な文化や人の考え方に触れ、 時代に即した考え方を身に着ける必要があります。その上で、自分がなりたい自分を描くことで魅力ある人につながります。
以上のことから、春日井JCの今後5年のビジョンとして、新たな発想が展開できるひとづくりの推進を策定します。
【まちづくり】“創る” 春日井ならではをつくるまちづくりの推進
まちづくりにおいて、各アンケート、ヒアリング結果を基に着目した点は、春日井市はちょうど良い住みやすさや、緑や自 然が豊かであるといった魅力がある反面、突出した観光名所がないため他市からの来場者が少ないという点に春日井の魅力 として物足りなさを感じているように伺えました。実際に住んでみると、子育て、教育、医療、商業といった衣食住に欠かせ ない施設は身近に感じ、住みやすさが伺えます。しかし、観光などの他市からの人の流動は名産のサボテンや書道といった文 化がありますが、市外から春日井市に来たいと思う理由にはつながっていないのが現状だと思います。市外からの人の流動は 春日井のまちを活性化させ、様々な経済効果をもたらします。また、まちに魅力を持つことで春日井市に住みたいという人が 増えれば人口の増加にもつながります。来たいと思えるまちづくりのためには、行政や市民と協力し、春日井の魅力をつくり あげる必要があります。以上のことから、春日井JCの今後10年のビジョンとして春日井ならではをつくるまちづくりの推進 を策定します。
春日井ならではをつくるためには、春日井JCだけの力ではなく、市民、行政、企業など様々な人と協働し、市内外からの 参加を呼び掛け、すべての人が楽しみ、満足のあるまちづくりが必要です。心を満たすことで思い出となり、魅力ある春日井 のまちづくりにつながります。以上のことから、春日井JCの今後5年のビジョンとして、もう一度行きたいまちづくりの推進 を策定します。
【組織づくり】“伝達する” 誰もが春日井JCを身近に感じる組織づくりの推進
組織づくりにおいて、各アンケート、ヒアリング結果を基に着目した点はひとやまちから信用される組織が魅力的だという ところです。様々な団体様からの話を伺うと認知度の向上が課題としてあげられていました。それぞれの団体は必ず目的を持っ て活動しています。そして、それらの活動はひとやまちのためになることを前提として実施されています。春日井JCの活動 をたくさんの市民の方々に広めることができれば、運動に共感していただき、協力を得られるのではないでしょうか。
JCは明るい豊かな社会の実現に向けて様々な運動を行っています。様々な人の意識を変革するという活動の基、市民の皆 様や対外組織への認知度の向上を図る必要があります。 以上のことから、春日井JCの今後のビジョンとして誰もが春日井JC を身近に感じる組織づくりの推進を策定します。
春日井JCを身近に感じていただくためには、広報活動が重要です。しかし、当事者のLOMメンバーに活気がなければい くら良い運動を行っても参加した方々に伝わることは難しくなります。そのため、まずは当事者であるLOMメンバーが春日 井JCに対して誇りを持ち、組織の中で笑顔溢れる活動が展開できれば、それが対外へ波及していくことへとつながります。 以上のことから、春日井JCの今後5年のビジョンとして、誇りと笑顔が溢れる組織づくりの推進を策定します。
「春日井JCが架け橋となる」に込めた想い
明るい豊かな社会とはどんな状態を指しているのでしょうか。一人ひとりが思い描く未来はそれぞれ違っているかもしれ ません。けれども、一つだけ確かなことは一人ではできないということです。一人ひとりが力を合わせ、行政やまちが一 体となって作り上げていかなければなりません。
JCは運動を展開することで、人の考えや行動、まちの在り方を変えることができます。その変えた先に人と人、人と まちをつなぎ合わせることでより大きな力へと変わっていきます。春日井JCとしてその間に立ち、架け橋となることで 人々の思いを実行に移す手助けを行いたいと考えます。
明るい豊かな社会の実現に向けて、春日井力を備え、良い意味で春日井をヤバくする組織でありたいと思います。
あとがき
第5次長期ビジョンおよび第8 次中期ビジョンの策定にあたり、これからの春日井JCのあるべき姿、まちのあるべき姿を見つめる ため、まちの市民の皆様を始め、春日井のまちで共に活動をされる他団体の皆様、そして今日までの春日井JCを形作られてきた先輩 諸兄の皆様の声を聴き、調査・研究をしてきました。
調査・研究を進める中で、多くのひとにまちの未来や自身の将来について考える機会を共に持っていただくと共に、未来のあるべき姿 について様々なご意見やアイデアを頂戴することができました。その中で、最も印象的で共通していたことは、『現在と未来をより良く したい』という強い想いです。どの時代でもその想いの強さが、その時代毎で様々な活動を起こし、運動となって次代に受け継がれ、『つ くりたい未来』へと繋がっていました。そしてそれは、我々を取り巻く環境や、今後予想される変化が到来しても変わらずに受け継いで いくべき『あるべき姿』だと感じます。
JC運動の本懐は人々の意識を変えることです。意識を変えれば行動が変わり、行動が変われば結果が変わると言われます。 今後10年間の長期ビジョン、そしてそれを支える中期ビジョンでは( 公社) 春日井青年会議所として、今後どのような意識変換を行い 運動発信を行っていくべきかをそれぞれ『春日井力』『架け橋となる』という言葉でその想いと指針について示しています。
本年策定する、この長期ビジョンと中期ビジョンが、今後の『来るだろう未来』から、それぞれが想う『つくりたい未来』への意識変革 へのきっかけとなることを心より祈念致します。